中国の婚姻手続き改正の草案が話題に

おはようございます。

カイゼン研究会(a-Sol上海)です。

 

中国プチ情報のコーナーでは

ちょっと気になる中国時事ニュースをお届けします!

(現地社員との話のネタに使っていただければ嬉しいです。)

8月13日に婚姻登記条例の改正に関する草案が発表されました。

2003年に公布されてから、1度も改正されたことが無いのですが、
今回初めて草案が出され、内容についての意見を募るという試みがされています。

 

修正はかなりあるのですが

興味深い2点の変化を見ていきます。

 

(1)婚姻届け書類の簡易化

 

現状必要な証明書類は

身分証明書、独身証明書(血縁関係でないことを証明するサインなども含まれています)、戸籍簿の3点ですが、草案では戸籍簿が必須ではなくなりました。

 

これの何が影響あるかというと

戸籍簿はほとんどの場合、本人が持っておらず、親が持っています。

なので、結婚の際に親の強い反対があったりする場合に、どれだけ本人が結婚を進めたくても、必要書類がそろわず婚姻手続きを進めることができないという状況に陥ります。

 

明確には言われておりませんが、結婚を促進したい国としては、簡易化することで効果を出したいという背景があります。

 

加えて、地域管理の規定がなくなり

お互いどちらかの戸籍がある場所での婚姻手続きが必須でしたが

その必要がなくなるということも、簡易化につなげる草案となっています。

 

 

(2)離婚の厳格化

 

以前2021年にニュースにもなりましたが

衝動的な離婚を防ぐために、離婚届を出してから30日間の冷却期間を設けるということが法令化されました。30日以内にお互いどちらかが取り下げを要求したら離婚手続きは進めず、撤回されるという内容です。

(それが導入された2021年は前年比30%以上も離婚が減少したようです。) 

 

今回はその離婚手続き内容の詳細を明確化した草案になっています。

 

例えば、離婚届を出す際に

双方が自発的に離婚する意思表示と、子供の養育、財産、債務処理に関する協議内容が含まれているべきと明記されています。

それらを確認したうえで、離婚手続きに移るようになっています。

 

現状は明確にされていないため

離婚後にそれらの取り決めを双方していきますが

当事者間だけでは協議がうまく進まず、詳細が中途半端なままになったり、裁判でどちらかが納得のいかない結果になって後悔することになりますが、離婚は既に成立しており、引き返せないということが起こります。

 

そういったことは事前に済ましたうえで、双方自発的な場合のみ、離婚を認めるというのは、衝動的な離婚はほぼなくなると見られます。

この詳細の話し合いの中で、感情的でなく、経済上のメリットデメリットなど、理性的な合意をしたうえで初めて、離婚に進むというハードルを設けた草案内容です。

 

人口減少対応の一環でもあると思いますが

総じて、結婚の簡易化、離婚の厳格化が盛り込まれた内容になっています。 

 

本日のプチ情報はここまでです。

ありがとうございました。


カイゼン研究会(a-Sol上海) サポートチーム

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