中国発のECサイト「Temu」がアメリカで躍進

おはようございます。

カイゼン研究会(a-Sol上海)です。

 

中国プチ情報のコーナーでは

ちょっと気になる中国時事ニュースをお届けします!

(現地社員との話のネタに使っていただければ嬉しいです。)

中国で有名なECサイト「PinDuoDuo(拼多多)」のグローバル版

「Temu」の快進撃が止まりません。(併は人偏でなく手偏ですが文字化け対策のため)

 

ダウンロード数は4億を超え、

その4割以上はアメリカでのユーザーとなっており

去年の7月に日本にも上陸しました。(半年で1500万ダウンロードを突破したとのことです。)

 

中国にいる方なら

日常生活でECサイト「淘宝」を利用したことがると思います。

日本の楽天やアマゾンでは考えられない低価格の商品が並び、種類も豊富ですが、安すぎるがゆえに品質や模倣品もあふれています。(しかし、それも込みで便利で安いということで利用している方が多いと思います。)

 

まさに、そのような体験ができる格安EC「Temu」がアメリカ、ヨーロッパひいては日本で大人気となっているようです。

 

ほぼ中国サプライヤーによる商品を取り扱っており、

中国から他国への輸出という形でサプライチェーンが成り立っています。

 

輸出なのになぜここまで安いかというと

各国が関税免除の金額基準を設定していることが多く

Temuの商品はその金額を下回る設定がされているからです。

(例えば、アメリカでは800ドル以下の商品は非課税、EUでは150ユーロ以下は非課税など関税が不要になります)

 

なので、中国製造で中国から出荷される商品が

低価格そのままで他国のユーザーにまで届くようになっています。

 

これを受けて各国規制の強化に乗り出そうとしており

アメリカ、EUともに免税額の引き下げの検討に入ったということが、先月もニュースになっていましたが、

結局すべてを低価格の小さな小すべてを関税の対象にすると、その検査工数でかなりの金額になってしまうため(一つの商品につき80ドルともいわれています)、なかなか進まないのが現状です。

 

さらに、送料に関しても

万国郵便連合というのに各国加入しており、その条約が標準となって相手国の事業者に支払う到着料が計算されているのですが、

 

途上国として扱われる国に対しては

その料金が割安になるという制度になっています。

例えば、アメリカ企業がアメリカ国内での輸送する場合に比べ40~70%割安で中国の商品を扱わなければならず、その差額は通常の郵便料金に転嫁されてしまいます。(年間3億ドル~5億ドルの損失があるとも言われています)

 

このため

2018年にトランプ大統領が万国郵便連合からの脱退を宣言しましたが、結局現在も加盟し続けているという現状です。

 

この各国の制度や、郵便条約でのメリットを突きながら

圧倒的低価格で衣類、雑貨、電子品など生活で使うものを提供し続けており、世界での売り上げ拡大が続いています。

 

本日のプチ情報はここまでです。

ありがとうございました。

カイゼン研究会(a-Sol上海) サポートチーム

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