設備ロスを見える化するために重要なこととは?

こんにちは!
カイゼン研究会の池田です。

 

前回は“設備の8大ロス”に注目した内容でお届けしました。

 

kaizenlab.hatenablog.com

 

 

8大、つまり8個のロスがあるわけですが、一体どんな内容があるねん、ということをお伝えました。

 

今回はさらにもう少しだけ掘ってみていこうと思います。

 

「自分の工場の設備達を見える化してやろう!」

 

と思い立った時、最初に分かりにくくてつまづきやすいのは

 

じゃあ具体的にはどうやって見える化したらいいのか?

 

という部分だと思います。

 

もちろん、頭の中にイメージはあるんです。

 

「設備から情報が取れたら、こんな風なグラフが見えて、こんなことが分かるな~」

 

というような感じのイメージです。

 

しかし、実際に設備の目の前に立った時、

 

「具体的にどうしたらいいのか?」

 

を考え始めると、この問いにつまづく方が多いような印象があります。

 

  • 生産している(設備が稼働している)時間
  • 生産数

 

などは比較的イメージがしやすいのですが、

問題はそれ以外の“イレギュラーな設備状態”です。

 

イレギュラー

 

つまり設備の異常状態というのは設備によって異なります。

 

例えば、

 

成型機では材料を流し込む際の詰まり、のような故障(エラー)が

あったとしても、プレス機には基本材料は流し込まないので、

そんな故障はなかったりします。

 

この設備ではこんな故障があるが、この設備にはこんな故障はない、

という設備を一括りで考えられないことが、私達を惑わせます。

 

しかし!

 

ここで重要なことは、

 

どんな設備の故障でも必ず設備の8大ロスに分類することができる

 

ということです。

 

逆に言えば、TPMの考え方に乗っ取って分類さえしてしまえば、TPMの考え方が適用できるようになります

 

そうすると、とても扱いやすく分析しやすくなる、ということです。

 

f:id:kaizenlab:20220321180158j:plain

 

これは、解釈がしやすいように、私なりに8大ロスに名前を振ったものになります。

 

大枠、中枠、小枠

 

という3つに分けています。

 

「これがなんなん?」

 

となりますが、少し説明させてください!

 

 

大枠、というのは8大ロスをさらに3つに分けた指標で、これが設備におけるロスの最も大きな括りになります。

 

この3つの指標は、のちに出てくる“設備総合効率”などを計算するために大事な指標になってきます。

 

次に中枠、これがいわゆる8大ロスに分類されるもので、教科書で習うレベルではこれが一番細かい指標になります。

 

しかし、実際の現場ではもっと細かい内容があります。

 

1種類の設備だけでも何十種類と設備状態があるのに、さらにそれが設備ごとで多岐に渡ると把握のしようがありません。

 

ですが、これが重要なポイントになってきます。

 

自社設備の小枠のロスを整理、分類することで、この設備のこの状態が8大ロスでいう“故障ロス”なのか、“段取り調整ロス”なのか、が見えてきます。

 

この分類を見える化システムを導入する前段階でやっておくことで、いざシステムが導入されても、すぐにTPMの概念で稼働率を計算できるようになります。

 

確かにこの小枠のロスを整理することは、面倒くさいことではあります。

 

しかし、これを事前に行うことで、より見えるようになった時に自分達の設備はTPMでいうとどんなロスが多いのか、じゃあどんなロスから減らしていけばいいのか?ということが分かるようになります。

 

設備稼働見える化に着手しようと思われている方、まずは是非この小枠のロスを整理するところから始めてみることをオススメします!

 

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