なぜ「見える化」が根付かないのか?

こんにちは!

カイゼン研究会の宇賀(うか)です。

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今回のテーマは

 

なぜ「見える化」が根付かないのか?

 

です。

 

それは見て誰がアクションするかが決まっていないからです。

 

生産現場カイゼン活動を進めていく上で最も重要なのは見える化です。

 

  • 生産計画と実績
  • 不良率目標と実績
  • 出荷計画と実績
  • 置き場表示と実際のモノ
  • 基準在庫量と実績

 

などなど、あげればきりがないですが、どの工場にもフォーマットの違いはあれど、現場に貼られています。

(記入されていないこともありますが。。)

 

そもそも見える化って何を見えるようにすればいいのか?というと

現状が正常なのか異常なのか

 

ということのみです!

すべてのことに基準を設定し、そこから外れた場合は異常とみなす。

 

基準がなければ、進歩も衰退も追えないので、日々繰り返すだけということが続いてしまいます。

 

この正常、異常という情報が行動のきっかけとなると言えます。

 

ではなぜ、これだけ重要だとわかっていながらも、根付かない、活用できない状況が続くのかを考えます。

 

ある職場の生産管理版を例にとると

 

  1. 班長やライン作業者が実績の数値を書き込む。
  2. 組長がチェックする。(決まった頻度で)
  3. よほど計画との乖離があった場合は班長を呼んで原因を調べる。
  4. 朝会にて課長に報告

 

という流れの職場があったとします。

(これでもまだ決まりに則って行動している方ですが。)

この流れの中で、続かない最大の原因となってしまう部分は2,3のチェック→アクションです。

 

組長の定性的な判断がなければ実際に数字を記入している班長にはアクションする必要がないということです。

 

このまま組長が何も言わなければただ数値を書き込むだけということが続き、意味がないと判断し、この作業は消えていきます。

 

この失敗の原因は数値を記入するという作業だけが決められており、それ以降は各自の判断に任せていることです。

 

チェックする人

アクションする人

が決まっているのに失敗する場合は報告(コミュニケーション)に問題があるはずです。

 

毎日一回の報告があり、項目は決まっているはずです。

 

安全、品質、生産・・

そして、その報告内容は基準との乖離で報告することになります。

(この報告や朝会についてはまたの機会に書きます!)

 

本来、見える化を始めるときは

 

  1. 数値を記入する
  2. 基準と比較する。(定量的で根拠のあるもの)
  3. 正常か異常かを判断する。
  4. 異常の場合、何がが問題か書き出す。
  5. 問題の原因を特定する。
  6. 対策を出す。
  7. 対策の納期を決める。
  8. 対策実行する。
  9. 効果が出て、再発しない。

(6以降は別途リストを作成する。)

 

異常の項目を決め、どの職位がどのアクションまでを、責任もってやりきるか。

朝会等の報告では誰が報告を行い、報告する側もされる側もそのリストが満たすことが報告会の目的とします。

 

ここまでを管理監督者または製造責任者までで、明確にルール、ステップを作ってスタートさせることが重要だと思います。

 

数値を紙に記入する作業を追加しました!

 

ではなく、誰がいつ何をすれば良いかが明確で、ステップを手順書にして始めることが、表面上でなく、意味のある見える化が根付くことにつながります。

 

これはただ仕組みを整えるという意味だけではなく、部下へ伝えるという視点においても効果があります。

 

見える化を始めるときに作業一つ一つのプロセス、だれが何をやるかが見えることで数値を書くことが、めぐりめぐってこうなるのか!

 

ということまで頭に残ります。

 

作業の意味や目的を単体で伝えるよりも、理解度、解像度が高くなります。

 

自分の作業が何につながっているかわからない、意味がないからやめるという人は作業の目的がわからないというより、全体のプロセスが見えてないという方が多いです。

 

本日は見える化を根付かせるためには、アクションのプロセス、手順、報告まで決めたうえで、開始して初めて意味があるということを長々と書かせていただきました。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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