トヨタが重要視する「企画力」とは何か??

こんにちは!

 

カイゼン研究会の宇賀です。

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今回のテーマは 

トヨタが重要視する「企画力」とは何か??」

です!

企画や企画書というのは広告会社の仕事やコンテンツ制作、企画部門がやることで工場や生産部門にはそんなに関係のないことのように思えます。

 

しかし、この企画力、企画というのは工場の幹部層にとって必須の仕事です。

 

今までと同じ仕事をこなすのではなく少しでも新しいことを違うことを始める時にはどんな職業であっても必ず必要になってきます。

 

例えば工場の総経理は毎年、会社方針や工場方針という会社の進むべき道、方向性というのを全社に向けて示します。

 

どの会社の方針を見てもものすごく考えられており、理想の会社になるためにはこの項目に力を入れていこう、そしてKPIの目標を達成していこうという総経理の熱い思いが込められています。

 

総経理の仕事は、方向性を決めて、示す。

 

という部分で達成されています。

 

次に、この方針や目的を達成するためには

その下の幹部の方がどうやってそれを達成していくか?という問いに対して企画、アイデア、作戦を練りプランにしまたその部下に伝え、実行に移していくことが次のステップとして重要になってきます。

 

しかし、特に中国の工場においては「企画」ということをしたことがない、もしくは「自分の仕事とは関係ない」と思っている幹部の方がほとんどなので方針がそのまま細かくなって部下に落ちていくだけということが起こります。

 

本来は

  1. 方針や目標
  2. 企画、アイデア
  3. 実行プラン
  4. 実行
  5. 効果のチェック

という順番で具現化していくのですが

総経理が1を考えた後に2、3が幹部の方に飛ばされて今までの延長線の仕事の4そして5、方針点検という形で流れていきます。

 

この2、3を誰が責任をもってやるのかそして2、3という仕事に取り組む時間というのがなかなか決め切れていないことが多いのです。

 

加えて企画→実行プランを作ることができるような訓練を幹部の方はしたことがないということもあると思います。

 

このように

① 企画、実行プランのステップが仕事の仕組み上抜け落ちていること
② 幹部の方もやったことないし、どうやって良いかわからない
という2つの原因があります。

しかし、工場や製造業以外の組織にとっても「次のリーダーを育てる」というの会社の理念、総経理の思い、方針という情報から「企画を作り出せる人」を育てることです。

 

もちろん、部下に影響力があり巻き込む力というのも実行の際には必要ですが企画、実行プランという「設計図」を書けるというのが前提になります。
(何人かで能力を補い合っても良いと思います。)

 

ではこの2つの原因を乗り越えてどうやってその企画という力をつけていくかです

 

トヨタでは3年目以上は基本的に1年間かけて自分が解決すべきテーマを持ちながら仕事をするようになっています。

 

もちろん日々のルーティン業務もかなりあるのですが会社方針、部方針に沿った内容で自分がその方針に貢献できるテーマというのを考え、上司と合意し企画、実行プラン、実行を1年間でやりきるというのが総合職には課せられています。

 

テーマ選びという方針に沿った企画、アイデア出しそれを前に進めるための問題解決のステップというのが仕事のシステムに埋め込まれているのです。

 

他にもこれをチームでやるQC活動も企画の一つです。

 

方針に沿ったテーマをサークルで話し合いながら選び、方針を考えた上司に承認をもらった後その課題をチームや関連部署と協力しながら進めるということをしていきます。

 

これらの活動はルーティンで処理する業務とは明確に分けられ、上位の方針に沿って自分で企画を出し具現化するということがシステムになっているのです。

 

やったことがないことことに関連する能力不足という問題に関してもこういう業務を何年もやってきた先輩がほぼマンツーマンでついて本当に時間をかけて、一緒に仕事をすることで身に着けていきます。

(職場先輩になるということは、新人にこの企画を手取り、足取り教えることと同じでメンター制度として必須となっています)

 

なのでこの能力不足に関してはやったことがある人、できる人と一緒にこの仕事を進めるというのが必要になってきます。
(職場先輩と一緒に夜遅くまで企画作り、企画案を紙芝居にする作業をしたことを今でも思い出します。本当に感謝しております。)

 

なのでこの2つの原因に関しても仕事として、制度で補われているのです。

 

こういったトヨタの制度は末端の社員まで教育が行き届いていることが前提ですが、1から始める場合は上層部、幹部から、この企画作りをしていくことがスタートになってきます。

 

それで初めて部下から上がってきた企画に対しても、アドバイスができるような環境ができていきます。

 

なので中国の工場では総経理の方針から企画を作り、具現化する力を持った幹部の育成が最初に必要になってきます。

 

本日は工場にとっても企画力というのが重要で総経理の出した方針に対し企画を出し、実行プランを作ることができる幹部の存在が強い工場を作るためには必要だという話をしてきました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

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