工場DX化を成功させる秘密兵器

こんにちは!

 

カイゼン研究会の池田です。

www.a-solsh.com

 

先にお伝えしますが、本日のメルマガの内容は売り込み色が強いものではないのでご安心ください笑

 

どちらかというと、「こんな便利なものがありますよっ!」という情報のシェアになります。

 

特に工場のDX化を考えられている方は必見です!!

 

これから自社で、内製を検討されている方にもきっと有益な情報だと思います。

 

ぶっちゃけますと、こんなの教えてしまったら弊社の商売があがったりになりそうなので悩んだんですが…

 

私が工場へ訪問した時の感想で、工場のDX化をかなりハードルが高いものだと思っている方が多いと感じます。

 

そんな方たち向けに、こんなのを使ったらもっと簡単にできますよ、という情報を発信したいと思ったのが発端です。

 

正直、この秘密兵器を使ったらDX化がかなり進めやすくなります。

 

少し技術チックで長い話にはなりますが、気になる方は是非最後までお付き合い頂けると嬉しいです。

 

※初めに、本日のメルマガではDXという言葉を「工場の様々な場所からデータを自動収集すること」と定義します。

 

唐突ですが、先に本日の結論をお伝えします。

 

『できるだけ安価に、短納期で、手軽に工場のDX化を実現したいのであれば、ラズベリーパイを強くおススメします!』

 

ラズベリーパイって何?

 

それは決まってます。

 

出来立てホヤホヤのアツアツな状態の上にバニラアイス乗っけて食うとマジでうまいやつです。

 

アメリカ人の大好物

 

…んなわけありませんね笑

 

このラズベリーパイは食べ物ではなく、実はあるコンピューターのジャンルの一つにある製品の名前なんです。

 

そのジャンルを【シングルボードコンピューター】と言います。

 

つまりラズベリーパイとは、シングルボードコンピューターというジャンルの中のイチ製品の名前です。

 

もちろん、シングルボードコンピューターの製品はラズベリーパイ以外にもありますが、今回はラズベリーパイに焦点をあてます。

 

では、我々が普段使うパソコンとこのシングルボードコンピューターの違いは何なのか?

 

5つのメリットを上げながら、順を追って説明していきます。

 

 

皆様が普段使われているパソコン。

 

これはノートパソコンとデスクトップパソコンに大きく二つ分けられますが、このどちらかをぱかっと開いて中身を見たことはありますか?

 

ノートでもデスクトップでも分解したことがある人は少数だと思いますが…

 

デスクトップだと、大体マザーボードというでかいボートがあって、そこにハードディスクやDVDドライブ、ファンなどがケーブルを使って接続されています。

 

ノートパソコンの中身はもっとシュッとしていますが、大体いくつかの基板同士をフラットケーブルという薄いケーブルで接続されているので、まぁ構成はデスクトップと変わりません。

 

両方に共通するのはCPU、メモリ、グラフィックボード、USBやLANのインターフェースなど、それぞれのボードが単独で存在していて、それをケーブルでつなげる、という構成です。

 

ざっくりですが、これが我々が普段使っているパソコンの大体の構成です。

 

これに対してシングルボードコンピューターの構成は、というと…

 

一つの小さな基板の上にCPUやメモリ、USBやLANなどの必要なものを全て一緒に搭載しています。

 

基板同士をケーブルで接続するのではなく、最初から一つの小さな基板上にハンダで実装が完了している状態なのです。

 

パソコンとしての機能をそのままなのに、基板一枚にぎゅっとコンパクトにした感じです。

 

これがラズベリーパイの写真です。

 

 

これ、どれくらい小さいのかというと、ほぼタバコの箱と変わらないサイズ感です。

 

凄くないですか?

 

めっちゃ小さいんですよ。

 

この【超小型のパソコン】、というのがシングルボードコンピューターの一つ目のメリットです。

 

 

ちなみにこのシングルボードコンピューター、普通にパソコンとして使えちゃいます。

 

HDMIケーブルでディスプレイに接続して、USBでマウスを接続するとあら不思議。

 

普通にパソコンのデスクトップが表示されます。

 

この写真の製品はラズベリーパイなのですが、ラズベリーパイのOSはWindowsではなくLinuxリナックス)という無料のOSが搭載されています。

 

ただ、実はLinuxWindowsと変わらない操作感で使用することができます。

 

私は理系出身ですが、マジのパソコン好き、プログラミング好きなやつの自宅パソコンはLinuxなイメージです笑

 

この操作感により、ラズベリーパイ上でも比較的簡単にシステムを開発することができます。

 

よって、二つ目のメリットは【簡単な開発環境】になります。

 

 

そして3つ目は、【センサーとの抜群の相性】です。

 

これは特にエンジニア目線の方ならすぐに理解頂けると思うのですが…

 

パソコンって外部接続ができるインターフェース少なくありませんか?

 

まぁ普通はExcelとかメールとかしかしないので、USBとHDMIのインターフェースがあれば特に困りませんが…

 

しかし、例えばですよ!

 

「できるだけ安く、短納期に、工場のDX化を実現したい」

 

という方針が会社で決まったとします。

 

まぁそうなると、とりあえず最初は内製で、自分たちで出来ないかを考えると思います。

 

やりたいことは、工場内の設備から稼働状態や生産数量、エアコンやコンプレッサーから電力などのデータを収集する、としましょう。

 

「別にただデータ取るくらいなら、センサーとか付けたら何とかなるんじゃないの?例えば、パソコンにセンサーをそのままつなげれば簡単にデータ収集できそうじゃん」

 

と考えてしまう方も多いでしょう。

 

でも残念ですが、基本的にはできません。

 

何故なら、我々が普段使うパソコンにはセンサー用のインターフェースなんてないからです。

 

「USB対応のセンサーとかあるじゃないか!」

 

もちろんあります。

 

仰る通り、USBで直結ができれば実はデータ自体は簡単に取得できることが多いです。

 

しかし、ここでもう一つ言わせて頂くと、そもそもパソコンはセンサーと接続してデータを収集する、なんていう目的では作られていません。

 

あくまでもデスクワーク用です。

 

USBのインターフェースのセンサーが存在するのは、今のパソコンを利用してちょっとだけテストしたい、データが収集できるか見てみたい、という目的のためにメーカーが用意しているだけです。

 

「USBでデータが取れるなら、パソコンにUSBハブをたくさんつけてセンサーをたくさんとりつければいいじゃないか」

 

確かに理論的にはそうですが、例えば1個のパソコンに10個のUSBタイプのセンサーをつけるとして、一体何mのUSBケーブルを用意しますか?

 

ノイズの懸念もありますし…

 

それに、仮にパソコンを5個に増やしたとして、USBケーブルの長さが短くなっても、パソコン1台だって安くはありません。

 

それが5台…

 

つまり、パソコンでもセンサー直結でデータは取れますが、現実的な方法ではない、ということです。

 

そのため、大規模的に工場全体からデータを収集する場合、一般的なパソコンの代わりにシーケンサー(以下PLC)を仲介するなど、別の製品を使う必要があります。

 

ちなみに…

 

中国の工場にいる生産技術などのエンジニアで、PLCをいじれる方は相当希少です。

 

大体自社の設備はいじれるがそれ以外はからっきし、というパターンが多いです。

 

もし自社にPLCをいじれるエンジニアがいたら、大切にしてあげてください。

 

 

ただ、普通の工場にはそんなエンジニアはいないので、PLCを扱うとなると、専門的な知識の領域になり、自社で対応することが難しくなるわけです。

 

しかしっ!

 

このラズベリーパイのセンサーとの相性の良さを持ってすれば、何の心配もいりません。

 

このラズベリーパイ、写真で気づかれる方もいると思いますが、実はセンサー直結可能なインターフェースが多めに搭載されています。

 

USB、LANという一般的なインターフェースはもちろん、センサー用のI/Oインターフェースも搭載されています。

 

つまり、USB、LANの他に、一般的なセンサーのインターフェースであるI/Oをパソコンのくせして搭載していることがかなりの強みです。

 

だからラズベリーパイは、『センサーとかなり相性が良いパソコン』と言えるのです。

 

 

そして4つ目のメリットは、【圧倒的な手軽さ】です。

 

ラズベリーパイはパソコンとそん色なく使用できるので、もちろん、無線にも対応しています。

 

ルーターを用意してもらえれば、あとはパソコンと同じようにSSIDを選んでパスワード入力するだけで、Wi-Fiに繋がります。

 

「いや、無線くらいPLCでも普通に対応できるでしょう」

 

と思うかもしれませんが…

 

基本的にPLCを無線対応させる場合、無線モジュールという別売りデバイスの後付けが必要になります。

 

もちろん価格は上がります。

 

それに、有線LANで工場内を這いまわすなんて、正直かなり面倒ですし、お金もかかります。

 

まずLANを這いまわす工賃がかかりますし、仮に何かの要因でLANケーブルが破損した場合、その該当LANケーブルは丸々一本交換です。

 

そうなると即日復旧は不可能になります。

 

しかし、無線接続であればルーターを取り付けるだけなのでLANケーブルの這いまわしの工賃を相当削減できますし、LANケーブルの破損というリスクを最小限に減らすことができます。

 

 

「いやいや、無線は手軽だけど、ネットワークが不安定になったときデータがなくなる欠損とか起こるでしょう?」

 

その懸念はわかります。

 

しかし、もちろん対策可能です。

 

仮にネットワークが不安定でも、その期間の間にラズベリーパイ側データが保存されていれば、データの欠損はありません。

 

ラズベリーパイであれば、そのようなシステムを比較的簡単に組むことができるのですが、PLCはそうはいきません。

 

PLCでこれと同じことをしようとすると、無線モジュール以外にさらに別のモジュールを追加する必要がでてきます。

 

ちなみにこのモジュール、結構高額です。

 

実はPLCを使って、無線で、データの欠損なく、データを収集しようとすると、費用はかさむし開発も面倒になりやすいです。

 

ラズベリーパイの圧倒的な手軽さがわかって頂けましたか?

 

 

そして最後に5つ目のメリット、これは【安価に入手できる】です。

 

このラズベリーパイ、ノートパソコンやデスクトップを購入するよりもかなり安価に購入することができます。

 

気になる方は一度タオバオなどで調べてみてください。

 

PLCとの価格差に驚きます。

 

価格差の理由についていくつか理由はありますが、私が考える一つの大きな理由は【機能】です。

 

PLCというのは、元々高度な設備などの、複雑な動作を制御するために作られたデバイスです。

 

それが派生して今ではデータ収集など様々な形で利用されていますが、データ収集に特化しているわけではありません。

 

データ収集以外にもできることが多いので、結果それがラズベリーパイとの価格差に表れています。

 

 

ここまで長々と書きましたが、ラズベリーパイのメリット5つを改めてまとめます。

 

  • 超小型のパソコン
  • 簡単な開発環境
  • センサーとの抜群の相性
  • 圧倒的な手軽さ
  • 安価に手に入る

 

とまぁ色々と書かせては頂きましたが、最後に誤解の内容に言っておきますと…

 

PLCをディスっているわけではありませんよ!笑

 

【適材適所】

 

ということが言いたいのです。

 

例えばPLCを使う場合、ハマるのは【スマートファクトリー並みのDX化】が一つ上げられると思います。

 

高速通信で、PLCから得られるデータを完全リアルタイムで上位側と共有、フィードバックし、工場全体を見える化しつつ、制御する。

 

みたいな規模になってくると、これはPLCの出番です。

 

ただ多くの工場において、それはあまりにも過分なものです。

 

全ての工場がテスラではないのです。

 

そんなお金もありません。

 

「まずは普通に工場からデータを収集するDXから始めようよ。できるだけ早く、手軽な感じで実現したいけど、でもあんまりお金はかけたくないし…」

 

というケースにおいては、PLCよりもラズベリーパイに軍配が上がる、ということです。

 

 

最近は日本でもこのラズベリーパイを使った工場のDX化が進んでいるので、気になる人は検索してみてください。

 

結構情報でてます!

 

 

ちなみに、最後にちょっとだけ売り込みをさせて頂くと…

 

2022年の年末、このラズベリーパイを使った工場のDX化システムを完成させ、年明けからお客様へご案内しております。

 

実は私が企画したので自分で言うのもなんですが、お問い合わせの件数が2,3倍では済まないくらい増えています笑

 

以下にこのシステムの紹介チラシのリンクも貼っておきますので、気になる方は是非ご覧ください!

 

http://asol.sakura.ne.jp/pdf/20230428b.pdf

http://japan.a-solsh.com/pdf/20230428b.pdf

 

本日は結構長めの文章になりましたが、

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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