<TPS>意外と知らない?!『ジャストインタイム』の本当の意味

こんにちは!

カイゼン研究会の宇賀です。

今回のテーマは「意外と知らないジャストインタイムの本当の意味」です!

今回は一度基本に立ち返って、トヨタ生産方式の2本柱の1つを考えてみたいと思います。

★2本柱はジャストインタイムと自働化


まずジャストインタイムとはどういう意味か?

有名な言葉なのですが、一応おさらいすると

必要な物を、必要な時に、必要なだけ(生産する、運搬する・・・etc)ということです。

有名な言葉なので、何度も何度も聞いて、当たり前のように思っていましたが、改めてよく言葉を見て、考えてみると意外とわからないな言葉だと感じました。

何をもってジャストインタイムのレベルが高いと言えるのか?

反対に必要ではない物を、必要ではない時に必要ではない分だけ作ってるところなんてあるのか?(みんなジャストインタイムでしょうと)というそもそもの話をしていきたいと思います。


必要な物を・・・というのでは伝わりにくいのですが、

このジャストインタイムは何を追及しているのかというとリードタイムです!

これを短縮することがジャストインタイムのレベルを上げるということになります。

なぜかというと、設備投資から生産そしてお客様のもとに届くまで、もっと言うと、商品企画の段階から投資は始まっています。

そのもとになっているのはお客様の需要や期待であり、それに向けて、投資し、生産し、売り上げを作り回収していくのが前提だからです。

そこまで含めてリードタイムを短くすることが企業にとって

① お客様への期待
② 他社との競争
③ キャッシュフローの面

これだけ重要なのです。

それを追及していった結果がトヨタ生産方式における、ジャストインタイムなのです。


生産のリードタイムが長いと何が悪いかというと

・需要予測も長くなってしまう(制度が悪くなる)
・部品発注も早めにしておかないといけない
・各工程ごとに前もって生産指示(計画)をしないといけない
・計画の変更に対応できない(計画変更はそもそも起こるもの)
→機会損失をなくすために過剰在庫で対応。

他にもたくさんデメリットはありますが、つまりリードタイムが長いほど、儲からないという考え方なのです。

その思想が原点にありジャストインタイム、必要な物を、必要な時に、必要なだけということを追及する=リードタイムの短縮。(物と情報の停滞を減らす)という考え方になっています。

ちなみにトヨタ生産方式の2本柱と言いますが、2本柱というのがどういう意味かというと「原価低減をし続けるためのカイゼンの切り口」という意味です。(実は)

絶えず問題意識を持つための2つの切り口
完全に達成することが難しい
あるべき姿

なのです。

→だから、ずっとギャップ(問題)を見つけられる。
→そして異常をつぶすことで儲けにつなげる。

実は見える化についてよく説明している基準と全く同じ考えなのです。

それを会社全体、工場全体という主語、スコープに置き換えた思想が2本柱ということなのです。(会社の基準)

その一つがジャストインタイム=リードタイムの短縮になります。

その理想(基準)を追いかけるために様々なものが生み出されてきた結果が今のトヨタ生産方式になっているのです。

例えばリードタイム短縮のために

■後工程引き取り
売れた情報で作る。
かんばん方式や小ロット生産、運搬(そのために段替え時間短縮につながる)が考案される。
(物と情報の停滞を減らす仕組み)

■工程の流れ化
モノの流れの簡素化、整流化、一個流しに代表される工程間や工程内の在庫を最小限にするための取り組み

■必要数とタクトタイム
売れるスピード(必要数)と同じ速さで作る努力。
売れた量が先に決まり、そこから構え(4M)を決める。
→過剰な物を作らない。
そのために標準作業を決める。

という発展がありました。

単純にジャストインタイムとは必要な物を、必要な時に、必要なだけと知っておくだけだは、もったいなく、本当に樹形図で言う根本の部分であり、そこを起点につながっていき、枝分かれし今の生産方式に至っているということなのです。

本日はジャストインタイムをもう一度原点から振り返ってみようということで長々と書かせていただきました。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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